熊谷真菜のコナモン日記
 2004年10月〜12月
※ この日記は熊谷の心覚えです。店名などまちがいのある場合はご容赦ください。ご指摘お待ちしています。
■
12月25日(土)
クリスマスの朝、うちにはちゃんとサンタさんがやってきて、ベランダにプレゼントを置いてってくれてました。
さすがにコナモンははいってませんでしたが、夜は、いただきものの点心セット。
中国最高級の白酒、水井坊もあけてみました。
■
12月24日(金)
粉こねくり連(粉研究部会)のミーティング。
次回は1月中ごろに予定。
■
12月23日(木)
日清のオコノミックパーティがあるので、USJに出かける。
■
12月22日(水)
稲武の牧子さんのお友達で、岡崎の倉橋さんという方から、パンとシュトーレンが届く。
ハーブ&チーズ、クランベリー&いちじく、ごまなど、何種類もあって感激。
毎日売ってもらいたいほどの、見事なおいしさでした。また習いにいかせてくださいね!
■
12月21日(火)
毎日新聞にたこ焼きパーティの記事が出て、私のインタビューが掲載。
関西以外のエリアの方がたこ焼きを家庭で楽しもうという雰囲気があるのは、
なんとも皮肉なこと・・・
お昼は、冬至だからというわけでもないが、女子部の仲間と京都北山のバーバチカへ。
ピロシキ、ボルシチ、ペリメニ、ロシアメニュー御三家で幸福のひとときを過ごす。
マネージャーの澤井さんにペリメニの型をみせてもらい、「ウラジオストックに見にいかなくちゃ」
と盛り上がる。
■
12月18日(土)
イルシオーネ
姑の誕生会で、高槻のイルシオーネへ。
ここは生パスタを打っている。鯛と九条ねぎの生パスタにはむかご(零余子)がはいってて、
あたらしい組み合わせに驚かされた。
■
12月16日(木)
たこ焼きバーの取材で、アメリカ村のTAKOTAKOKING(タコタコキング)と堀江のわたりだこさんへ。
いずれも若い世代の新しいタイプのたこ焼き店。
彼らのさわやかな接客に、私も勇気をもらった感じです。
■
12月14日(火)
今日また、朝日新聞に粉こねくり連(粉研究部会)の記事が大きく出たようで、事務局から、「べっぴんさんに写ってましたよ」といわれ、気分のよいはじまりとなった。
協会の総会会場の下見で桃谷の飯田さん宅へ。
お昼は、高橋のハラミ定食とかぼちゃのチヂミを注文。
ここのチヂミは厚めでカリ感はないものの、なんだかおいしい。
鉄鍋もいい感じでおおぶりなチヂミに一同感激でした。
夕方、東京のホームパーティでたこやきがふえたとの現象について、取材を受ける。
記者がすてきだったので、2時間近くもしゃべっていた。
そのあとカルチャーセンターで、コナモンコースの話があり、
人が集まるかどうか、まったく読めないが、とりあえず講座の流れを考えることにした。
■
12月13日(月)
妹がお手前をするのでお香の会へ。
銀閣寺近くの三友居にいくまえに、井上流の事始めのごあいさつもあり、
お昼は重兵衛で。
くもこがさっと湯通ししてあって、カキもだいだいだけで、海の幸もやっぱりうまいです。
にぎりもひととおりいただき、最近家でもご飯食べてなかったことを思い出す。
実は今日も着物。
私も和服の似合う年頃になったようで、これからは着物美人をめざしましょうか。ホホホ。
■
12月12日(日)
万福寺で普茶料理の収録があり、初の着物撮影に早めにでかける。
お相手は作家の夢枕獏さん。
クレーンもでる、かなりおおがかりなロケで、ヘトヘトながらも楽しかったで〜す。
■
12月11日(土)
「94歳の挑戦」という名目で、うちのおばが清元の唄の会を開いた。
八日市の招福楼が会場なので、とても遠いのだが、神戸や西宮からもたくさん集まっていただいた。
玉屋では、母が舞い、〆に妹が雪月花の組香をさせてもらった。
招福楼のお料理もま、いつもの通りだったが、お米の使い方がもうひとつの印象だった。
おみやげのお菓子のたねやのおまんじゅうも皮と餡のバランスがよかったです。
50年後、私もなんかステージしてるのかしら・・などと、長い人生を思いやるひとときでした。
■
12月10日(金)
ここ2〜3週間が、原稿も撮影も何かと正念場。
農家の取材の原稿は初の挑戦で、久々に緊張してしまった。
なにわの伝統野菜は、盛りだくさんで歴史だけでもすごいボリュームなので、
全体のバランスに悩んでしまった。
が、編集者にはかなり喜んでもらい、素直に喜んでしまった。
■
12月7日(火)
新横浜で降りて町田市へ。
武内伸さんにご案内いただいて、雷文のおかみさんに会いに行く。
住宅街のなかにあるいいお店。醤油と塩をお願いするが、
スープがおいしく、 とくに塩はインパクトに欠けるかなと一瞬おもったが、中味、後味がすごく上品で奥行きがある。
絶品のスープ、もちろん細めのちぢれ麺も優しいおかみさんのような麺でした。
そのあと稲城市の虎心房へ。豆乳いりつけ麺、油そばをいただく。
それぞれ癖になりそうないい麺で、いつかまた主人の理恵さんに習いたいほど。
ほんとにごちそうさまでした。そして武内さんありがとうございました。
佐野さんとの麺めぐりの本もって、ラーメン行脚いたします。やっぱりラーメンてうまいっす。
■
12月5日(日)
多田道太郎先生のお誕生会でうどんを打つことになり、はりきって用意する。
最近温度が高いので、ねかす時間が心配だが、いつもどうり、いい感じにでき、喜んでもらえた。
「うどんも人も大切なのは腰やなあ」と先生のおことば。
小籠包風の餃子も好評で、任務を果たして、ほっと一息。
■
12月4日(土)
なんばHatchでJAのなにわの伝統野菜のイべントがあり、田辺だいこんのべジタコを焼く。
予想以上においしいので、ベジタコ普及委員長としては、鼻高々。
森下先生がヴァイオリンをひきにお見えだったが、
私は焼くのに必死でステージまでうかがえず、残念!
夕方から、望麺会におじゃまする。
大阪のラーメン界のすご者ぞろいの大パーティ。
何がなんだかわからない会場だったが、主催者のパプアさん、東京からのはんつさん、
福島からのとくちゃんラーメンのご主人、ほかいろいろいっぱいお会いできて、とても盛り上がりました。
■
12月3日(金)
撮影でスタジオに缶詰。
でもサクサクと終わって、お三時はFlat ( フラット )のロールケーキ。
口に入れたとたん溶けてしまいそうな生地。
でもこれでもちょっと味がおちたとのことで、昔はどんなにすごかったのかしら、と思った。
■
12月1日(水)
先日の粉こねくり連(粉研究部会)の記事が読売新聞に掲載された。
「お好み焼き、キャベツの実力」というタイトルで、今思い出しても、
また食べたくなる上品なお好み焼でございました。
■
11月28日(日)
「郵便局の未来」というシンポジウムに、パネリストで参加する。
作家の野村正樹さんが郵便局ファンの会をされてる関係でお声がかかり、郵政民営化について、
経済学者やえらい先生方と議論した、というより郵便事業についていろいろ教えていただいた。
郵便局がコンビニになる必要はないが、コンビニが立地に合わせて品揃えを変えたりしているように。
ゲストは大八木淳史さん、久々の再会で、やせたんちゃうと言われた。
会の後はコナモンということになるが、近場の新地はみなお休みで、
ホテルの地下のお好み焼き屋に行く。
接客はひどかったが、東京方面の人たちには喜んでもらえたようだ。
ひさしぶりに野村さんともお話でき、もっと食べたらといわれたが、
中国満腹がまだ続いているようで、小食の熊谷でした。
■
11月27日(土)
「あかし玉子焼きフェスティバル」のために明石駅へ。
去年も呼んでもらったのだが、なんと玉選組なるチームが誕生していて、
打倒たこやきの唄まであるので驚いた。
何種類もの明石焼きをいただいたが、締めはよこ井の明石焼で。
おかみさんは元気そうで、メニューにはない、昔ながらの明石焼を出してくれました。
■
11月25日(木)
象印さんの展示会へ。
たこやき器もでているが、やはり炊飯器が主役だった。
焼き肉用プレートの裏がたこ焼き鍋になっているものを講演などで愛用している私としては、
もっとたこ焼き器も試食など出してプレゼンしてほしいところ。
なんなら、私が焼いてあげてもいいんですけど・・。
■
11月23日(火)
揚州と別れる朝なので、早起きして市場まで急ぐ。
そこで出会った見事なコナモンたち。
ひとりで駆け回って、写真を撮り尽くし、店の人たちに受けながら、食べまくりました。
上海はどうでもいいですが、できれば揚州に住めたら・・と願う熊谷でした。
お昼には上海にもどり、小籠包の人気店へ。途中たこ焼き屋もあり、記念撮影。
夜の上海ガニ尽くしに備えて、また一人で町をあるく。
がいいコナモン屋があちこちで待ちかまえているので、胃袋は動いたまま。
自分でもあきれるくらい、食べましたね。
■
11月22日(月)
揚州2日目は富春茶社で点心三昧。
次々と出てくるコナモンバラエティに、一同ため息がもれる。
ただの蒸しパンみたいなのでも、しっとりモチモチがたまらず、
思わず欲張って食べたいのだけど、あとに出てくるのを考えて、おさえるのが必死。
お茶もレベル高く、台湾とはまたちがう出し方が素朴でさわやか。
コナモンのふるさとの朝は、どの国の朝ご飯も近寄れないほどのおいしさと楽しさです。
お昼まで、民家の露地を歩きながら、よそのお昼のしたくを見学させてもらったり、
味見はもちろん、家族のようにおじゃまさせてもらった。
言葉の通じはゼロというのに、みなさん優しい。
おそいお昼は、大明寺で本格精進料理。
むかし四川で食べたのを思い出したが、ここのは現代的で、排骨肉や東波肉など、みごとなもどき料理、しかもうまい。おだしの味が上品でいくらでもいただける。
夜の千元の満漢全席にそなえ、町で買い物に走る。
餃子のこね棒や、揚州包丁など、安いので買い捲っていたら、すごく重くなる。
そして夜がやってきた。この席のすばらしさについては、また別の機会にゆっくりお伝えしましょう。
角ちゃん扮する皇帝もさることながら、私のタイの王妃風ドレスもなかなか雰囲気に合ってたと思います。
尊敬します。
■
11月21日(日)
関空から上海へ。
林京子の小説ではないが、私にとっても22年ぶりのチャイナである。
時速430キロのリニアモーターカーに乗って市内まで7分。車なら1時間かかるところ。
でも道路にはリヤカーや豚の臓物を積んだ三輪自転車、天秤棒の振り売りがもたもた歩いていたり、
昔と何も変わってない、そんなところがほっとするではないか。
和平飯店で東京からの角ちゃんらと合流し、預園で点心ランチ。
観光客相手の値段かつ、味付けに手抜きも感じるが、何種類ものコナモンオンパレードがこれからの
超ハオチー世界の入り口になるのかと思うだけで、嬉しさがこみあげる。
満腹の一行は、キロはなれた揚州へ。高速道路の両側にはのどかな田園風景がひろがり、
たかきびも自家用につくられてる。街路樹用の苗木栽培もさかん。
牛をつかっての農作業が主流で、アヒルやガチョウもうろうろしている。
揚子江を渡るときちょうど夕焼けが美しく、あまりに広い河幅に、スケールのちがいをみせつけられた。
揚州は満漢全席の生まれた由緒ある食の都。広州も四川もすばらしいところだが、
こじんまりとした揚州の都には期待がふくらむ。
京花大飯店で揚州のフルコースがはじまる。
老酒はもとより、白酒もいい感じ。感動的だったのは、魚の頭の煮込み料理。
頭だけでもグローブぐらいある大魚だが、味は繊細で美味。
目玉やゼラチンの部分をみんなで取り合うようにして、きれいに平らげる。
タレを白ご飯につけて食べたかった。〆の揚州チャーハンも期待通り。
初日にしてこんなに満足させてもらって、ほんとにごめんなさい。
■
11月18日(木)
週末から上海、揚州の「満漢全席」なので、坂本一敏さんから、送っていただいた「中国麺食い紀行」で猛勉強する。
とにかくすごい本で、あの広い、日本の26倍もあるという中国全州のユニークな麺のすべてが、一覧できる名著。
尊敬します。
■
11月17日(水)
舞のお稽古のあと、妹のお香の教室へ。
近くのうどん屋、あづ満さんで腹ごしらえ。
きつねは甘くないおあげできざみ、志っぽくは、お麩と湯葉もはいり京風の極み。
焼きそばは細い中華麺がしっとりで、もしかしたらこれも京スタイルかな。
趣ある暖簾と店構え、価格は久留米うどん並みなので、近所の住人がうらやましい。
聞香は秋恋香という鹿モチーフのお香当て。
叶(当たり)だったので、気分よし。
お菓子はたねやの亥の子餅。
栗と渋皮のバランスもよく、おうすにほっこり。
帰り道によったパン屋はバゲットはOKだったが、桜の形のメロンパンなどは期待はずれで、残念!
余談になるが、以前からギター侍の大ファンで、
波田陽区のおかあさんが好んで使われるという言葉「エンジョイ」を、私も息子に連発している。
DVDも発売されたので、サンタさんにお願いしようと思っている。
■
11月16日(火)
粉こねくり連(粉研究部会)の第一回例会がオタフクソースのキッチンで行われた。
テーマは「地物素材をつかった究極のお好み焼き」。
各地の素性のはっきりした素材ばかりでお好み焼きをつくろうという、贅沢な企画。
自然薯も高いのがとりよせられた。
この日のために、シルクインダストリー社の25ミリ鉄板も新調され、焼きの専門家、
松本重訓さんも広島から駆けつけてくださった。
日清製粉の北翠という北海道地粉、泉州の村田善博さんには、キャベツをお願いしたのだが、
初秋、金春、松浪の3種ものとれたてキャベツを持ってきてくださった。
それぞれのキャベツで焼いてみたが、初秋の甘さとジューシーなのもよかったし、
松浪の歯ごたえも捨てがたいが、金春はその両方を兼ね備えた感じで、一番よかった。
村田さんの奥さんの朝代さんも参加してくださったが、私と同意見。
それにしてもとれたてキャベツのお好み焼きは最高に贅沢です!
キリンさんのヴェネト州のイタリアンヌーヴォーが、
これまたお好みソースにばっちりで、華が咲いたようにマッチしてました。
みなさんのおかげで、大満足の会となりました。
■
11月15日(月)
事務局のミーティング。
テーマは茨城ツアーと総会について。
私のイタリア報告、久留米のグルメ話もけっこう長かったかな。
■
11月10日(水)
イタリア旅行の報告会で、夕方からラ・ムレーナという、かなり本格的なイタリアンレストランに出かける。
これまでいった中で一番、格式を重んじる感じのお店だが、出てくるお料理も一流で、
おしゃべりしてるのがもったいないくらい、吟味されたお味だった。
なかでも菱形のパスタ、栗とホロホロ鳥のマルタリアティは印象的で、
海外の食文化をここまで洗練させる日本人の好奇心と繊細な味覚文化には、
あきれるというか、脱帽といおうか。
最後のお茶のあとにでてきた、ミニ菓子まで手をぬかない、徹底したお店でした。
■
11月8日(月)
屋台で紹介された野瀬さんネットのお一人、西尾健さんが佐世保の人なので、せっかくなので、佐世保バーガーを食べて帰ることにする。
佐賀のバルーンフェスタ名残のバルーンがまだ空に残ってて、ちょっと得した感じ。
佐賀もいいとこである。
佐世保駅で西尾さんは出迎えてくださり、バーガーはじめ、佐世保の名物談義をしてくださった。
すてきな人の周りには素敵な仲間が集まるもので、野瀬さんネットは、
私に知と食の感動をいっぱい与えてくださる。
こんな恩恵にひたってしまって、みなさんには申し訳ないが、ふくだ饅頭の豚マンや、
玉子饅頭、サン北川の出張パン屋さんにも遭遇し、イカ墨パンも購入できる。
そしてお目当ての、ハンバーガーは、手作りのパテも香ばしいフレッシュバーガー。
西尾さんは平戸牛のステーキバーガーもすすめてくださり、
私はボリュームたっぷりのバーガー2個をたいらげ、初対面に近い西尾氏を驚かせてしまった。
バーガーまでに、豚マンだけでなく、たこ焼きなども試食していたからだ。
とにかく佐世保の港も美しく、軍艦も観察でき、鯨のお肉もおみやげに買えて、3時間ばかりの滞在はとても充実。
でも次回はもっとゆっくり佐世保を味わいたいものである。
西尾さん、そのときもよろしくお願いします。
■
11月7日(日)
いよいよシンポジウム本番。
石毛先生、坂本さん、武内さんの基調講演のあと、富士宮やきそば学会の渡辺英彦さんも加わり、
楽しいひととき。
昨夜、屋台で紹介してもらった、野瀬さんの親友、えぐじぃこと、江口さんも来てくださる。
夜の打ち上げには、ラーメン店主が集結し、日本を代表するラーメン界のすごい面々に圧倒される。
一風堂の河原さんはじめ、雷文のおかみさん、宇都宮の花の季のオーナーなど、
みなさん熱い方々で、私は勇気と元気をいただいた気がした。
ラーメン人気を支える原動力は、彼らの横のつながり、強い絆あってこそと、
雷文のおかみさんではないが、感動のあまり涙が止まらなくなった。
久留米での感動は、私のこれからのコナモン活動に大きな決心をさせてくれました。
ほんまにいい出会いをありがとうございました。
■
11月6日(土)
朝からラーメンドリームバトル。
支那そばやの佐野さんはトンコツ、一風堂の河原さんは塩、でびっと伊東さんは味噌、そして久留米の人気店、大砲ラーメンの香月さんは醤油と、専門外のスープでの今回限りの創作ラーメンで投票する趣向。
ほかにも、日本のラーメン文化が誇る、超有名店10店も加わり、このために全国からラーメンの鬼みたいな錚々たるメンバーが集結しているのだ。
すごい、すごすぎるとしかいいようがない光景。
武内さんについていってると、大崎裕史さん、パーマン91号の山本剛志さん、TVチャンピオンラーメン王の小林孝充さん一行に出会う。
みなさんいい体格で、とても優しそうな雰囲気。
そして日本コナモン協会もお世話になっている、はんつ遠藤さんとも久しぶりにお目にかかれて、うれしい限り。
審査では小林さんのラーメンの食べ方が、正統派のお作法のように美しく、感激する。
お昼からは九州文化技術研究所の林忠範さんに、久留米の町を案内してもらう。
石毛先生、中国麺類文化研究所の坂本一敏さんもいっしょなので、緊張しながらもラッキー。
久留米を見渡せる高良山にあがり、筑後一の宮の高良神社におまいりする。
かすんで背振山は見えなかったが、筑後川と市庁舎がよく見える。
交通の要所として昔から栄えた様子が手に取るように想像できる。
途中から、来春より合併する北野町の議員さん、永松千枝さんも加わり、野瀬さんはじめ、
久留米の秀才を生んだ藩校、明善高校のそばにある、沖食堂へ向かう。
伝説の沖食堂は素ラーメンというかくれメニューがあり、一同これを注文する。
支那うどんも気になるのでお願いするが、一見、ふつうの中華ソバ。
どうやら久留米では、ラーメンの細麺に対し、私にとってのふつうの太さの麺は、うどんカテゴリーとなるらしい。
しかもスープは塩系のあっさりスープ。
これをラーメンといっても全然通用するが、ここ久留米では「トンコツかつ細麺こそがラーメンだ」と暗黙の掟があるのか、これはあくまで支那うどんのカテゴリーとなるらしい。
坂本さんも「うまい、これはいい麺だ」と納得のご様子。
結局朝からいろいろ食べてきたが、沖食堂の320円の素ラーメンのレベルの高さに関しては、満場一致の了解を得たことになる。
偉大なる沖食堂、ありがとう沖食堂。
夕方まで時間があるので、ちくご手作り村の製麺工場を見学し、栗木オーナーにも半年ぶりにお目にかかれた。
80歳越えても、さらにお元気な姿。ちくごの麺文化、粉文化のすばらしさを痛感する。
2日目の夜も、久留米のグルメ三昧。生きててよかった!ですね。
■
11月5日(金)
あすから福岡文化祭のラーメンシンポジウムに出るため、久留米へ。
俊ちゃんに念願のかろのうろんに連れていってもらう。
櫛田神社におまいりし、飾り山笠を見て、名物のやきもちをたべ、かろのうろん屋さんに到着。
まさしく角にあるうどん屋なのだ。
厳密には四角の角ではなく、三角の角、だから入り口も両サイドにあり、店の構えも風流この上ない。
木の机にはきざんだねぎの鉢と七味、木の丸椅子も風格あり、シンプルな昔ながらの情緒たっぷり。
博多なので、ごぼ天うどんをたのむ。ほどよいおだしの艶、ごぼ天もさりげなく、
麺にいたっては感動的な出会いとなった。やや細目の四角、やわらかめかと思いきや、
モチモチ感のある、理想的な歯ごたえとのどごし。
いやこれは、くちびるも喜ぶプリプルなのだ。
俊ちゃんともども最後までおだしをのみほし、鉢底の図柄も微笑ましい。
かろのうろんについては、べロべロやというご意見もあるらしいが、これは讃岐うどんに慣れた人の感想にすぎず、
全国各地のうどん状況からいえば、べロべロの一言で片付けるのはいかがなものか。
私のなかでは確実に3本の指にはいる美味さ。
8月に続き、博多うどんにまた、魅了されてしまった。俊ちゃんありがとう!
博多から30分あまりで、久留米に到着。
ウエルカムパーティまで、まだ時間があるので、六ツ門商店街を歩く。
六ツ門の交差点には六ツ門まんじゅうの店が2軒並び、競ってるらしい。
久留米はおしゃれな町なので、すてきなブティックも多い。
アーティストや芸能人を生んだ町らしく、どの店も個性的。
今回は3泊、じっくり久留米を満喫できる。
ちょっと小腹がすいたので、想夫恋あけぼの店のやきそばを注文。
ソバ両面をカリカリに焼いてから、もやしたっぷりを加える。
私好みの焼きそば。豚肉のカットの仕方も独特だ。生玉子トッピングも人気。
久留米風カルボナーラといったところか。
この店はやきそばと、白ご飯しか置いてない、その潔さも気に入った。
ここでは焼きソバ定食健在也。
日経の野瀬さん、久留米大学の駄田井先生、九州文化技術研究所はじめ、
今回の仕掛け人の人たちと合流、又兵衛へ。
餃子とやきとりのお店だが、餃子は奥さんとご主人が、皮をのばしては包み、
のばしては包むという、オール手作り。いい味出したお店で乾杯!です。
六角堂広場では、ラーメンフェスタに合わせて、イベントが目白押し。
屋台が集結し、夢のような空間になっている。久留米はとんこつ発祥の町。
その一番の老舗が、南京千両。
南京が占領された歴史的な年に誕生した、久留米人の宝ともいえる屋台は、
暖簾も立派で、くぐるのも一礼したくなる風格だ。
ほかの屋台もラーメンやお好み焼き、やきとり、餃子、おでんなどなど、
B級グルメの原点がここに勢ぞろいしているのだ。
石毛先生、武内伸さんが到着されたので、こんどは文化街のえがしらへ。
何軒もやきとりの店をのぞいたが、どこも満員で、やっとたどりついたのが、スナック風のお店、
でもなかは串焼きオンパレード。
お魚も新しく、たいらぎのワタやゴマサバが気になる。
ここで宇都宮の名門、ラーメン花の季の人たちがカウンターにいて、
意外な偶然というか、武内さんとの再会に大喜び。
このあと武内さんは、道を歩けば知人に出会うことになる。
そう小さな久留米の町には、ラーメンの精鋭やラーメンをこよなく愛す人々が大挙して押し寄せているらしいのだ。
そうそう武内さんを知らない人にご紹介しよう。
彼はラーメン総合研究所所長、たぶんラーメン研究に関しては第一人者であり、ひたすらラーメン一筋の人なのである。
彼は私のようにたこ焼きが飽きたからといって、コナモンに浮気することはない。
今日も明日も10年後も、ラーメンだけで生きていける貴重なお人なのだ。もちろん今日が初対面だが、一つ年上の武内さんを一瞬にして、仲間と思い、尊敬の念を抱いてしまった。
ここでの宴会は、シンポジウムをひかえて、今から思えばシンポジウム以上に内容のある、濃い議論が交わされた。
野瀬泰申さんは、ラーメンぽっくり神社の構想を語り、駄田井先生は大学にあらたに麺族学の学部をつくろうとおっしゃって、久留米の第一夜はとんでもなく盛り上がった。
ああ、なんて幸せ。
■
11月4日(木)
「食の安心・安全フォーラム」にパネリストで参加。
意識の高い、熱心なお客さんばかりで圧倒される。
私の提言は3つ。
1、地産地消は知産知消。
生産者と消費者が互いに顔見知りになるくらい知り合うことで、ニーズもわかるし、生産現場の現状も把握でき、理解ある信頼関係のもとでの理想的なマーケットが生まれます。
2、食の安心・安全は自己責任から。
形やブランドにまどわされず、自分の目でたしかなものを見極る能力をもっと日々の教育のなかでやるべきでょう。
食育といものも、ことばだけが独り歩きしてるだけで、もっと具体的な取り組みが待たれます。
3、食文化の基本にある農の文化、漁の文化をみつめなおすときです。
世界の海や農地を日本人の胃袋がかき回してる現実をもうちょっと恥じるべきでしょう。
自給率の問題とも重なりますが、地元の農業、漁業に支えられてこそ、ゆたかな食生活といえるのですから。
というようなことを話しましたが、安定供給を求めることは、皮肉にも安心・安全の逆を求めることになりかねないわけで、自然とはそもそも今回の台風の被害のように、不安定な要素をはらむものなんです。
自給自走ができることが贅沢な時代になってしまいましたね。
■
11月2日(火)
調子にのって今夜はラザーニャをしようと打ってみたが、娘がラザーニャはいやだというので、スパゲッティに切り替える。
といっても、延ばした生地をパスタマシーンに通せば細い麺がニョロニョロ出てくるので楽しい限り。
豚と林檎のトマトソースで生パスタは大成功。
初めてのもっちりシコシコに感動ひとしきり。私って、やっぱ天才?
■
11月1日(月)
お休み前の夕方、フィレンツェを駆け回って、やっとさがし求めたパスタマシーン、試運転の日。
初のメニューはなぜかパスタではなく、うどん。
岩手から送ってもらったネバリゴシという地粉で、うどんすきに使う太いのに挑戦。
さすがきれいに太麺になり、初心者とは思えないほどのみごとなできばえ。私って天才かも。
■
10月29日(金)
粉こねくり連の第1回をひかえ、オタフクさんで打ち合わせ。
支店長の樋園さんと林恭子さん、こちらからはシルクインダストリーの山岡哲也さんが参加。
林さんは日清製粉にもいらしたことがあり、「粉からはなれられない女」として心強い。
早速テーマもきまり、どんなメンバーになるか楽しみだ。
そのあと、帝塚山のYというお店に向かう。 以前から行ってみたいと思っていた謎の
名店だけに、山岡さんも私も借りてきた猫のようでした。 ここについてはまた、その
うちに・・・。
■
10月24日(日)
多治見の佐藤円一郎の結婚式が名古屋であった。
チャペルからも披露宴会場からも金のしゃちほこが見え、快晴のお祝いモード全開。
久々の着物姿もすばらしく、着付けの人からもほめられてしまった。
スピーチでは日本コナモン協会会長として紹介され、コナモンがえらく受けてしまった。
終わっても多治見市長はじめみなさんに、コナモン協会への入会を希望され、
これで東濃エリアはバッチリおさえたぞ、と実感。
円一郎が多治見支部長として宣伝してくれてる効果絶大。
■
10月21日(木)
イタリーよかったです。
ナポリ、ソレント、カプリ、シチリア、フィレンチェとまわりましたが、案の定、濃い旅行になりました。
ナポリピッツァのはしごに始まり、ソレントでは、ハイレベルなリストランテにおじゃまでき、
カプリ等のズッキーニの花フライも絶品でした。
シチリアのアグリツーリズモでは、丸2日間、厨房にはいってプロ並みに動きました。
あとでわかったことですが、翌日結婚式があり、その準備でカポナータをつくったり、
リコッタやペコリーノの工房にチーズをとりにいったり、シェフのリノにたいそうかわいがってもらいました。
まかないのトマトソースのパスタやボッタルガのスパゲッティも忘れられません。
巨大カッサータとシャンパンで43歳のお祝いまでしてもらい、とても感動的な出会いでした。
たこ焼きも焼いて、コナモン交流バッチリです。
師匠であるガブリエルが一番喜んでくれたので、彼にたこ焼きセット一式をわたして帰りました。
魅惑のナポリピッツァの影響で、うちにも本格的に石釜を導入しようと考えています。
どうなることやら・・・
■
10月9日(土)
あすからイタリアへコナモンツアー。
ナポリ、シチリアと南部をじっくりまわるので、また太るでしょう。
たこ焼きをマンマに伝授してきま〜す!
■
10月8日(金)
天満にある居酒屋焼酎バー雫におじゃまする。
森伊蔵はもちろん、たくさんの焼酎に囲まれたアットホームな空間。
おかずもおいしい。
■
10月5日(火)
東京でミーティングの一日。
たこ焼きやコナモンの企画が、関東でも喜ばれてうれしい。
夕方、日本一のお菓子好き、高橋千宏さんとデート。
毎日お菓子のコーナーは本当に毎日だそうで、頭が下がる。
ロッテのチョコ博士のことや、三立のカニパンや源氏パイのことを聞かせてもらった。
帰りに八重洲北口のチョコスクに立ち寄り、うすまきアーモンドを買う。
千宏さんからもたくさんのお菓子をもらって、うれし楽しい一日。
■
10月4日(月)
イカ焼きネタのコラムのオーダーが多く、タコヤキストからイカヤキストに転向しようかと思うこのごろ。
うまいやさんで撮影したあと、阪神百貨店地下のイカ焼きを取材。
ええお話、バッチリ聞けました。
■
10月2日(土)
京都のデザイン事務所でたこ焼きレシピ本の打ち合わせ。
大幅に予定が遅れているものの、コンセプトは固まりつつある。
ある時期がこないとお尻のあがらない私。反省。
■
10月1日(金)
いよいよ10月。
旅 のことや 部会の件で各地と電話連絡。
さらに地方紙のインタビュー記事やコナモン特集の校正で一日追われる。
バックナンバー 2002年11月〜2003年3月 /
バックナンバー 2003年4月〜2003年6月 /
バックナンバー 2003年7月〜2003年9月 /
バックナンバー 2003年10月〜2003年12月 /
バックナンバー 2004年1月〜2004年3月 /
バックナンバー 2004年4月〜2004年9月 /
バックナンバー 2004年10月〜 /
■ このコーナーは、・・・
日本コナモン協会誕生に関する活動を中心に、コナモンについての活動をレポートします。
更新日: 2004.12.26
開始日: 2004.10.09
前
次
最新
月刊たこやきめぐり
真菜のホームページ
|