☆★☆ 新・たこやきめぐり 第2回 ☆★☆

カリトロの極致

− 潮(うしお) その2 −

熊谷真菜(2006.10)
 とりあえず、ショオユから。
あっさりとしてだし醤油がカリカリの皮にしみて、日本人なら否定しようのない味わいに。
せっかくなのでソースもお願いしてみると、青のりかつおがわんさかとトッピング。
彩りも美しく、濃いめのソースに合う、合う。

取材中
座敷
 主役のたこ焼き以上に「おっちゃんも味のうち」な名店。
こんがりたこ焼きは、カリトロが絶妙で香ばしく、天ぷらやさんの天かすや粉かつおもきいて、 ついつい手がのびてしまう。10年以上前に表現させてもらった「カリトロ」という言葉。
いまや、おいしいたこ焼きの条件として当たり前に流通しているが、実は大きいたこ焼きでは どうあがいても出せない食感なのである。

   たこ焼きの鍋の穴の大きさが、直径40ミリ以上が一般的な時代だからこそ、 私は小さい穴を守り続けたいと願う。
  タコもたこ焼きも大きけりゃ、ええってもんやない・・ということを若い世代に伝え続けてほしい。
「ここのたこ焼きは日本一です! たこ焼きは日本の文化!
 これを残さずに何を残そうというのでしょうか」。
松岡君が雑誌に寄せたメッセージのとおり、ここのたこ焼きは大阪の人情と下町が育てた見事な味わい。
こんど来るときは、踊りのうまいおばちゃんにも、ご挨拶したいものです。
 

(2006.9.23取材)

末成由美さん

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