☆★☆ たこやきめぐり 第3回 ☆★☆

 
西がつくからには、東もあるの?
− のむら西店 その4 − 

 ところが野村さんの家は、お好み焼きやさんだった。一方では家業を つづける使命もある。野村さんは、だしにつけて、しかもいろいろな具を入れる たこやきの専門店を考え出したのだ。

 お好み焼きと武具刀剣の接点として、京橋発の新しいたこやきが誕生したのである。
 それから20年、 "といろ" や "うめたこ" でビールをいただく女性客を中心に、 おしゃれでおいしいスポットとして注目を集めている。

 小さなお盆に10個のたこやきとおだしの器、だいこんおろし、しょうがが きれいに並んでいる。ほっこり、しっかり焼かれた "うめたこ" をあつあつの おだしにつけていただく。ほんのり甘くてすっぱくて、そしてタコがおいしくて。 こんなすてきなお店があるとは、京橋はほんまにええとこやなぁ、 とあらためて感じ入る。

 うめもサーモンもといろにしても、人気メニューには、奥さんのアイデアが しっかり盛り込まれていた。
 「お父さんが焼くと、また一段とおいしいんですよ。」
 やさしい奥さんのお話から見えてきた、ご主人の実像は、趣味と道楽と商売の 三位一体をコーディネートする、ユニークかつ魅力的な人物像でした。

以上、熊谷 真菜

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