耳タコ情報 夏休みスペシャル

熊谷 真菜 と たこやき探偵団

その4 明石発、世界初の「たこパン」に拍手喝采!(bQ)

             レポート:熊谷 真菜 (H8.7.15)

  • 「たこのイヤリング \130」

  •  パン屋として30年近くやってますと、何か遊びの部分も欲しくなるわけね。 いつものパンとは一味ちがう商品はでけへんか、と思うようになりまして。 明石で生まれ育った人間としては、やはりタコというのは気になる存在です。 かといって、海のものをパンの具にするのはむずかしい。 焼くと水分がとびますから、タコがどうしても硬くなる。 タコとパンを一体化させるのに、1年2カ月かかりました。

     社長室に一人こもって、タコの足とパンの生地をお手玉のように、 ほりなげて考えました。タコの足を一本入れる。 タコやいうて喜ぶお客さんの顔が見えるんですわ。 タコに合うもの、パンに合うもの、はしから組み合わせていきました。

  • 「タコの玉手箱 \130」

  •  商品というのは、アイデアだけではつぶれてます。味がようないと。 タコを柔らかく、しかも焼きあがったときに、パンの柔らかさよりは やや硬めというのが理想です。 その食感を出すのに一番苦労しました。 初めは大根でタコをたたいて柔らかくしていましたが、手が痛くなるというので、 今度は洗濯機でやってみました。 鮮度を落とさず、柔らかくできる技術が洗濯機にあるとはね(笑)。 今では専用洗濯機器も3台目です。酷使するので、つぶれてしまうんですよ。

     タコは味がうすいもんです。パンの生地も砂糖や塩をひかえたものにしています。 たこパンは4種類ありますが、最初にできたんはタコの足が一本はいっている 「たこの玉手箱」です。焼くまえの状態をみたとき、パン生地のなかで タコがキラキラしていて、ほんまにきれいやったんで。 ほかのネーミングもみんなそのときのひらめきでつけてます。

     根っからのアイデアマン、大林社長の話は尽きない。 1+1=1。小さな1なら、合わせると大きな1になるという考え方。 タコとパン生地という、ありふれた1が出会うことによって、 たこパンというユニークな1になった。 9月にはまた新しい商品が登場するという。
     大林パンの社長室では、きょうもまた、一見妙なアイデアが、ポンポンと 天井に向かって、展開されているはずだ。

    「大林パン」〒673兵庫県明石市樽屋町14-18
    TEL:078-911-2838
    地方発送の場合は送料別途

    戻る

    その3へ


    好っきゃねん大阪  月刊たこやきめぐり  真菜のホームページ