たこやきはどの季節が旬ですか。
妙な質問をするマスコミが増えた。
どの季節が合うかと聞かれれば、秋から冬にかけて
、と答えるだろう。
ただし、家でたこやきを作る家庭は夏休み前後が多いし、
春先の花見にだって、
たこやきは欠かせなくなってきているし、当然お正月の初詣には、たこやき屋
台と晴れ着はピンとくるではないか。
というふうに考えると、結局、焼きたてならいつでも旬のたこやき、ということになってしまう。
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さて、タコヤキストとして密かに残したい店というのはいくつかある。
たくさんのたこやき屋が誕生し、また淘汰されていくなかで、
この店はなんとか続けてほしいというお店。
それはやはりたこやき屋さんらしい雰囲気を持つ店である。
もちろん店構えだけではだめで、その店の「器」に合わせた味わいをきちんと出している店だ。
去年出した『たこやきのナゾ』もいろんなお店をモデルにさせてもらったが、
今回の一富久さんも、そのひとつということになる。
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場所は阪和線、天王寺から一つ目の駅、美章園。
降りてすぐ際の道を少しもどったところ。
昔ながらの小さな商店街がいい味を出していて、八百屋さんを折れて、豆腐屋さんの
向かいにある。
その数軒先に美章園温泉があって、ここには銭湯の取材でおじゃましたことがあるのだが、
そのとき見つけた隠れた名店が一富久さんなのだ。
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余談だが、美章園温泉は昭和初期の建築物として、大阪でも1、2を争う文化的にも重要な存在。
そのお湯にはいったあと、立ち寄ったたこやきの味はまた格別だった。
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