☆★☆ たこやきめぐり 第44回 ☆★☆

これぞ浪花のソースたこ焼
− JUN TACO 25 その2 −

熊谷真菜
 主人の青山巌さんは、昭和生まれ。
この町に京都から小学校5年のときにやってきて、恵美小学校に通った。
同志社を出て、会社に勤め、趣味でこの店を開いたという。
最初は人にまかせていたが、退社後は悠々自適のたこ焼屋さんになった。
たこ焼き機に生地や具を入れると
あっという間にたこ焼きに
鍋や店の内部から、本当にシンプルなたこ焼が期待できる
タコも大きすぎず、天かすの色も素朴な、まさに昔ながらのたこ焼の姿を彷彿とさせる。

 青山さんの姿勢もそのまんま。
道楽というか趣味の世界というか、ひまつぶしのような ゆったりした時間のなかで、のほほんと焼かれ続けるたこ焼。 食べなあかんで、とか、これは日本一うまいたこ焼やで、 みたいな主張とは全く正反対のポヨヨンとした味わい。
 そこはかとない魅力。オーソドックスかつ単純な味わいの中に、古き良き浪花のこころ がキラキラと散りばめられている
のだ。

焼きあがり
焼きあがったたこやき

−たこ焼を真ん中にしてみんな生き−

 こんな川柳がぴったりの町のたこ焼屋の原型は、 やはり通天閣のそばに佇んでいたのだった。
 木村さんにいい本を作ってもらおうと、実はこの日から私も川柳をひねり続けている。

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