☆★☆ たこやきめぐり 第42回 ☆★☆

おそらく世界でただひとつ シーソーたこ焼器の活躍
− 鯛焼き 二万翁 その2 −

熊谷真菜
 鍋の穴が引き延ばされて、ゆりかごのようになっていて、
機械のゆれとともに、中のたこ焼が行ったり来たりをはじめる。
そのスピードがなんとも間のぬけたリズムで思わず笑いを誘う。
たこ焼き機に生地や具を入れると
あっという間にたこ焼きに
 速さは、高速、中速、低速の3段階あるというが、どれも眠りを誘 わんばかり、ゆったりとしたリズム。
春の海ののたりのたりのたこ焼かな、である。
 機械の名まえはない。ただし社内的には「ギッコンバッタン」
そういえばシーソーのような雰囲気もある。 焼き手はスイッチを入れれば、あとはもう機械にまかせて別の用事ができる。
行ったり来たりせさることで、表面のカリッした食感も生まれる。

 味もいい。機械の奇抜さに目をとられてし まいがちだが、きちんとまじめな仕上がり。
たい焼クンの脇役ではもったいないぐらいだ。
 この機械が導入されたときに、焼かせてほ しいと名乗り出た阪東さんは、
「私にはこれがぴったりなんです。
若い子らが言うんですよ。 たい焼はポップスのノリで焼かないとだめ。 この機械やと演歌で十分やって(笑)」。

焼きあがり
三原課長、真菜さん、木下課長、かな探偵

 こんなおもろい機械なら、また何かのイベントのときに出張してもらいたい とお願いすると、
「この機械80kgもあって、運ぶのがたいそうなんです。
世界でひとつ、ここでしか使われへん、
そういう奴なんですよ」
とのこと。

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