☆★☆ たこやきめぐり 第42回 ☆★☆

おそらく世界でただひとつ シーソーたこ焼器の活躍
− 鯛焼き 二万翁 その1 −

熊谷真菜 (2000.4)

我がたこやき探偵団の事務局長、鎌探偵が 「真菜さん、面白い焼き方をしているたこやき店がありますよ」と言い出して、 阪神電車尼崎駅で取材をすることになった。
 さて最近桑探偵が忙しいので、大阪大学浪花文化研究会の次期会長、 岡田かなちゃんにも、これからは同行してもらうことにした。
きょうはその記念すべき1回目。
二万翁 店頭
尼崎名物 鯛焼
 今回たずねる店は、鎌探偵御用達の店の近くにある「二万翁」。
ここは一匹60円のたい焼が超人気のお店。
その値段に似合わないたっぷりあずきとふんわりした外側で、五匹、 十匹とまとめて買っていく常連さんばかり。
まずは一匹と食べてみたが、レベルが高い。
さすが尼崎と喜んでいると、二万翁の母体はサカイという阪神沿線の駅のテナントにはい る外食屋さんとのこと。目玉のたい焼にはじまり、ラーメン、喫茶、ジューススタンド などいろいろと手がけている

 たこ焼はそのひとつ。この店でいえば、たい焼のおまけ、というか脇役。
そんなスタイルは10年前から続いているが、2年半くらい 前に異変が起きた。新開発のたこ焼器が導入されたのだ。
 名付けて「踊るたこ焼器」。営業課長の三原さん、木下さん二人によると、 なにかおもろいことをというノリで、 吉岡さんという部長がどこからともなく見つけてきた機械という。
「当時も日本で1台というフレコミだったから、 今でもたぶんここにしかないでしょう(笑)。
うちでもこの店にしか置いてません。1号機、2号機、この2台以外、どこを さがしてもみつからんと思いますわ」。

踊るたこ焼き機取材中
鍋にコナを入れる

とにかく初めて目にする新兵器! なのだ が、その動きをみていると、笑いがこみあげ て、ことばにならない。写真を見てもらった 方がいいだろう。
 まず鍋の穴にコナを少しずついれていく。
次に、大きめのタコをいれる。これはふつう の焼き方と同じ。それから用意してある天カ ス、ねぎ、紅しょうがをおとしこむ。そこへ またコナを入れ、返しはじめる。これで一見 焼きあがったように見えるのだが、ここでス イッチオン。

続く...


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