☆★☆ たこやきめぐり 第36回 ☆★☆

味自慢もうなずける、庶民派フランチャイズ
− ひっぱりだこ その1 −

熊谷真菜

たこやきの早食い競争 優勝したら50万円!
こんなだいそれた前代未聞の企画にそそられて、今回の取材先が決まってしまった。 その名もひっぱりだこ。つけそうで意外と少ない屋号もいいではないか。
 (ひっぱりだこは既に商標登録済)
たこやきの早食い競争
リペアショップの前の千林本店
 フランチャイズ展開中のひっぱりだこは、 2年前千林大宮の本店をオープン
商社マンだった揚野雅史さんと仲西浩治さんは独立して靴修理や合鍵 をつくるリペアショップを開業するが、たこやきはその客寄せのPOPとしてはじめたのだという。
開業当時の写真には、リペアショップの前で間借りするかのような小さな屋台 がみえる。当初はリペア主体で、たこやきの袋に靴修理のクーポン券を入れて、 効果をあげるのが目的だった。何にでもマッチできるたこやきを選んだのが物語のはじまりだったのかもしれない。

 こんな小さな屋台だが、揚野さんは味にもとことんこだわった。 割烹のおやじに日参して、生地の素(だし)と具の選定だけは教えてもらい、試作を重ねる。
やっと14回目に「これと同じもの、あした持ってこい」と言われ、 なんとか合格点をもらう。心配そうに「おやじさん、オープンしたらはやりますか」 とたずねると「バカモン、はやらんわけないやろが」と叱られた。
答えが出るのに時間はかからなかった。わずか3ケ月足らずで地元で有名なたこ焼屋に名のりをあげたのだった。

ひっぱりだこ千林本店
ひっぱりだこのロゴ

こうして日本一のたこやき屋をめざして、たこやき屋街道を突き進んできたのである。
 3か月で、かなりの手応えを感じた揚野さんは、 いよいよフランチャイズ化に向けて、鉄板4枚からのサクセスストーリーを描きはじめた。
 こうして去年(1998)6月から守口の1号店を皮切りに、 市内、高松など出店確定を含め1999年8月現在で18店にまで広がっている

続く...


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