☆★☆ たこやきめぐり 第19回 ☆★☆

素材の味が生きてる
食べてみなくちゃわからない
不思議ふしぎのたこ焼メニュー
− 蛸壺 その1 −

 電通フォーラムという会合がたまにある。

いろんな業界の人が出席して、話のテーマもさまざまで、できるだけ私もでかけるようにしている。
そこでお会いした電通マーケティング局の山田洋治さんから、すごい店を教えてもらった。

 阪急高槻駅前にあるという、そのたこ焼屋さんはひとまず明石焼の店なのだが、「まんま」というメニューがあるらしい。
何ともごはんの上に明石焼を乗せて、それをお茶漬けのようにして食べる絶品なのだそうだ。

お店
明石焼

 聞いた限りでは、おいしさのカケラも感じさせない説明だが、それがうまいというから、すごい。
マーケティング局に今年はいったばかりの電通マン、木島英登さんがいるのだが、彼もまたお好み焼愛好家であり、この情報はひとつ試してみる価値がありそうだ。

早速、探偵団事務局に電話して、「まんま」の突撃を依頼した。

探偵当日は、西日本新聞の松尾氏がたこ焼特集の取材のために、来阪していて、私たちの取材を取材したいということで同行される。

謎の「まんま」の店、蛸壺さんは1984年 9月からの営業。私のたこ焼研究開始の翌年に当たる。
不覚にもこんな近所のお店を知らなかったとは。反省の思いでのれんをくぐると、四井夫妻が迎えてくださった。

一見こわそうな、うるさそうなご主人だが、しゃべりだしたら、もうそこは吉本ワールド。

岡八郎と明石家さんまを合わせたような風貌なので、20歳も年下の美しい奥さん相手のコテコテリアルな大阪漫才は、テンポといい、口調といい迫力満点。

福岡からの松尾氏も、こんな理想的な大阪臭プンプンの取材ができるとは、と感激の色を隠せない。

記者
ご主人
根っからの大阪人、四井さんは関西学院大学在学中に神戸で食べた明石焼の味が忘れられず、お父さんの反対を押し切り、家業も継がないで明石焼の店をはじめた人である。

そのこだわりとねばり強さで、阪急東通り商店街の明石焼屋さんに作り方を伝授してもらい、大阪から見れば田舎、高槻の地で開業にいたる。

ところが、...

続く...


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