☆★☆ たこやきめぐり 第9回 ☆★☆

 
看板娘たちのおいしいチームワーク
− すずや その1 − 

熊谷 真菜

 大阪駅前第4ビル地下2階。この界隈は梅田の地下街から北新地への通路にもなっている。 季節のいいときは、御堂筋の地上をブラブラいくのもいいけれど、 これからの寒〜い時期、地下街というのは、なかなかありがたいもの。

 さらにディアモールという新しい地下街ともつながり、JR方面へも 一直線に進めるようになった。この一角に、きょうおじゃまする 「ほっとぽいんと すずや」がある。 立地のよさと、このあたりでは意外に少ないたこ焼屋さん、ということで、 通りがかりの人も、ほっと一息、立ち寄っていく。

 かわいいタコのキャラクターの看板には、ぜんざい、たこやき、と出ているのが新鮮。 そういえば、昔のお好み焼屋さんは甘党の店から転向したケースが多かったけれど、 このごろ気軽に入れる甘党の店も少なくて、そのあたりをねらったのか、どうか。

 早速、注文しよう。ソースは4種類。ソース、しょうゆ、マヨネーズソース、マヨネーズしょうゆ。 たこ焼は大きな銅の鍋で一気に焼かれていく。 タコもかなりでかい。2本の千枚通しがリズミカルに動き、またたくまに丸くなっていく。

 次々に客がくる。年配のご婦人がいるかと思えば、パチンコの合間の腹ごしらえをしている おっちゃんもいるし、アベックはベンチで仲良く食べている。

 新聞片手に一気に食べて、いつのまにか立ち去る。このへんはちゃんとした店構えのたこ焼屋も 増えてきたが、たこ焼を日常的に食べたいお客さんにとっては、あまり構えない方がいいんやろな、 という気もする。うまければ、スタイルはできるだけシンプルな方がいい、という正論だ。

 4種類それぞれ味わう。人気はマヨネーズソースというが、どれもそれなりにおいしい。

続く...



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